仮釈放
菊谷は、有り難い事に20年間の獄中生活の素行が優秀だった結果、執行猶予付きの釈放とな る。彼は執行猶予付き釈放と言う形で出獄を願ったのではなくもっと簡単な、別の方法で出獄を 願っていたのかも知れなかった。彼の保障人は、同胞の出獄者と共に新しく社会復帰が出来るよ うに支援して行く事である。街中では、保証人が養鶏場での仕事を紹介してくれ、少しずつ市民 生活の一部を形成して行き、そしてアパートを借り、一般の市民生活が出来るようになるまで世話をする。しかし全ての行動は保証人の厳しい指揮の下に行われるのだが。けれども、彼の奥深い胸の奥では何時でも不安なあの黒い過去が呼び起こされる。それは、彼の心 の中に何時でも無意識に存在しているある物が、それがいつも彼につきまとう。いつでも自分自 身に誠実になれず、疑惑を持ち、それが現実の自分の生活を取り巻いている。この無意識のレッ テルはあらゆる時間につきまとい彼は決して自由になれる事はなかった。思い出に呼び戻され、 驚かされ、あの惨殺きまわりないあの瞬間、あの私の我が家で私の美しい妻恵美子が私の魚釣り の同胞ともろくも不倫な行動に出たとは、、、あの時情夫を刺し殺すのに疑問はなかった、そし て自分の妻を殺害し、情夫は刺し傷を負ったまま逃げ出した。菊谷は情夫が家に隠れ帰ったと思い、その家を放火するがそこには、彼は居なく彼の母親が居り、彼女は逃げられなく焼け死んでしまった。彼の保証人は菊谷が完全に改心したと思い、再婚させるため一人の女性を紹介する。そして菊谷は 新しく同居を始める。しかし昔の記憶は以前よりも一層激しく、新しい妻を殺害し、終わってしまう。
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