囚人戦時中、日本の北部山岳地帯のある部落に一機のアメリカ軍の飛行機が墜落した。そこの住民 は、生存者の有無確認のため墜落機の内部に近寄って行った。そこで出会ったのは、意識を失っ た巨大な黒人であった。住民達は彼を材木に虎を担ぐがごとき、木に体をしばりつけ部落に運ん
だ。しかし彼らは、この囚人をどのように扱うのか、夢にも想像が及ばなかった。そこで近くの 大きな部落へ赴き、意見を聴いてみることにした。この小さな部落の長は職業をマタギとしてい た、そしてこの囚人の責任者となった。彼には息子達がいる。息子達は父親を手助けするため、 時々この囚人に食事を運んでいた。しかしながら、この小さな部落の住民達はこの黒人が果たし て人間なのか、動物なのか、理解出来なかった。その結果、この囚人に対する食事をどのように 与えて良いものか、想像もつかなかった。マタギは息子達に配膳を頼み、その結果黒人の囚人は 、少しずつ子供達に信頼を見せ、一時は笑顔を見せた。子供達はその輝く大きな真っ白い歯にび っくりしたが、時々用足しを部屋の隅でしていたことからも、その光景を見て、やはり人間の種 類であろう事を想像していた。一方部落の住民たちは人間であるとは思わず早急にこの囚人をか たずけたいと思っていた。子供達があまりにもこの囚人を信頼したため、最後には黒人に囚われ るハメになってしまう。子供達は悲鳴をあげながら、助けを求める。その悲鳴を聞いた父親はい つも使っているオトリ道具を囚人に投げ、黒人は首をはねられ死んでしまう。黒人の体は野原に 置き去りに、そして日を重ね腐り異常な匂いを放つ。頭は山頂に埋葬された。最後に、今日でも 私たち日本人は、未だに外国人に対面すると、思いがけない事に驚かされることが多く瞬時にコミュニケーションをとる事が出来ない。